可燃性ガス、引火性の物の蒸気、可燃性の粉じん等が存在する場所が発生する可能性のある場所であっても直ちに爆発が起きるというわけではありません。ガスの濃度が低すぎても、高すぎても爆発は起こりません。なぜならば、爆発は、可燃性ガスの分子と酸素分子が結合することによって開放されるエネルギーが光や熱になり、それによって気体の膨張がおこり、それが機械的な破壊をもたらす現象だからです。ガスが少なすぎても起こりませんし、可燃性ガスが多すぎ(=酸素が少なすぎる)ても破壊的な現象は起こりません。
さらにもう一つ指摘すると、可燃性物質と酸素がそろっていたとしても、点火源が無ければ爆発は起きません。
可燃性物質と酸素の両方がそろっている場所、もしくは、そろってしまう恐れがある場所を「危険場所」と呼びます。
実は、一般に電気機器は爆発の点火源になりえます。というのも、電気を使うものは、火花や高温部を発生させる能力があり、火花や高温部は点火源となるからです。全ての電気機器がいかなる状態でもそのような火花や高温部を発生させているわけではないですが、特に故障状態が発生すると火花や高温部が発生する可能性が上がります。
危険場所で使用する電気機器が、点火源となる可能性を低減させる仕組み・構造を備え、それが試験などにより確認されたならば、「爆発を防ぐ」防爆の対応が取られたものと考えられます。
技術的に「防爆」設計であることに加え、適切な手続きを経たものでなければならないということです。
以下を含む全ての電気機器が防爆検定の対象です(労働安全衛生法):
※船舶安全法 の適用を受ける船舶に用いられるものは労働安全衛生法に基づく型式検定は該当しません.
エヌ・シー・エス株式会社でも解説サービスを提供していますので、ぜひご活用ください。
一般に、検定とは、特定の基準に基づいて検査し、合格か不合格を決めることを指します。例えば、英検、漢検、ワイン検定、日商簿記検定、色彩検定、統計学のフィッシャーの正確確率検定などがあります。
労働安全衛生法の第44条の2で定められている型式検定は、防爆電気機器(防爆構造電気機械器具)などが厚生労働省の指定する規格に適合しているかどうかを確認し、その適合を証明する書面(型式検定合格証)を発行する手続きです。
日本国内で法的効力のある型式検定合格証を発行できるのは、厚生労働省に登録された「登録型式検定機関」のみです。
現在、当社エヌ・シー・エス株式会社(NCS)を含めて複数の機関があります。
詳しくは、以下をご参照ください。
【NCSの特徴と強み】
当社NCSは、2019年から防爆検定業務を開始し、比較的新しい機関ではありますが、以下の特徴により多くのお客様から選ばれています:
お客様ニーズへの柔軟な対応:個々のお客様の要望や状況に合わせた丁寧なサービスを提供しています。
迅速な検定プロセス:効率的な業務体制により、スピーディーな検定完了を実現しています。
高い精度と信頼性:最新の知識と技術を駆使し、正確で信頼性の高い検定結果を提供しています。
透明性の高い手続き:検定プロセスや費用について明確な説明を行い、お客様に安心してご利用いただいています。
【NCSへの申請をご検討ください】
防爆検定の申請をお考えの際は、ぜひ当社NCSへのお申し込みをご検討ください。新しい選択肢として、フレッシュな視点と柔軟な対応で、お客様の安全と満足を最優先に対応いたします。
【お問い合わせ方法】
最初のお問い合わせやご相談は、お気軽に以下の方法でご連絡ください:
経験豊富なスタッフが、お客様のご要望に丁寧にお答えいたします。
【回答】
そのままでは、日本の労働安全衛生法の対象事業場において、防爆機器としての設置・使用は認められません。
理由は以下の通りです:
法的要件:
IECExスキームについて:
日本での使用には:
注意点:
【労働安全衛生法より抜粋】
(型式検定)第四十四条の二
1 第四十二条の機械等のうち、別表第四に掲げる機械等で政令で定めるものを製造し、又は輸入した者は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣の登録を受けた者(以下「登録型式検定機関」という。)が行う当該機械等の型式についての検定を受けなければならない。ただし、当該機械等のうち輸入された機械等で、その型式について次項の検定が行われた機械等に該当するものは、この限りでない。
2 前項に定めるもののほか、次に掲げる場合には、外国において同項本文の機械等を製造した者(以下この項及び第四十四条の四において「外国製造者」という。)は、厚生労働省令で定めるところにより、当該機械等の型式について、自ら登録型式検定機関が行う検定を受けることができる。
一 当該機械等を本邦に輸出しようとするとき。
二 当該機械等を輸入した者が外国製造者以外の者(以下この号において単に「他の者」という。)である場合において、当該外国製造者が当該他の者について前項の検定が行われることを希望しないとき。
3 登録型式検定機関は、前二項の検定(以下「型式検定」という。)を受けようとする者から申請があつた場合には、当該申請に係る型式の機械等の構造並びに当該機械等を製造し、及び検査する設備等が厚生労働省令で定める基準に適合していると認めるときでなければ、当該型式を型式検定に合格させてはならない。
4 登録型式検定機関は、型式検定に合格した型式について、型式検定合格証を申請者に交付する。
5 型式検定を受けた者は、当該型式検定に合格した型式の機械等を本邦において製造し、又は本邦に輸入したときは、当該機械等に、厚生労働省令で定めるところにより、型式検定に合格した型式の機械等である旨の表示を付さなければならない。型式検定に合格した型式の機械等を本邦に輸入した者(当該型式検定を受けた者以外の者に限る。)についても、同様とする。
6 型式検定に合格した型式の機械等以外の機械等には、前項の表示を付し、又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。
7 第一項本文の機械等で、第五項の表示が付されていないものは、使用してはならない。
【回答】
結論:必要です。
理由 / 補足:
ExTR(試験報告書)等の試験データが活用でき、改めて各種試験を実施する必要はない場合には、試験のためのサンプルは不要です。しかし、現品が書類(図面)の通りであることを確認する構造検査が必須となるため、構造検査用のサンプル(現品)の提出は必要となります。
EU type examination certificate(ATEX認証)取得品についても同様です。
【回答】
労働安全衛生法 第四十四条の二 により、次の3つの区分のうちいずれかに該当する者が申請者となることができます。
なお、型式検定申請書および型式検定合格証には、申請者と製造者の両方の名称・住所が記載されます。
日本国内の製造者が製造する機器については、製造者本人が申請者となります。ただし、機械等検定規則により以下の全てを満たす必要があります。
※具体的な設備については製造検査設備等の概要書(詳細版)の作成ガイドをご参考ください。
※詳しくは、検定の申請について も併せてご覧ください。
外国で製造された製品を日本に輸入する者は、輸入者として検定申請を行うことができます。
日本国外で対象機器を製造する者は、自ら申請者となって検定申請を行うことができます。
型式検定に合格した対象の機器を製造、または、輸入することができる期間です。
従って、譲渡、貸与、設置する時期とは直接の関係はありません。
例えば、検定合格証の有効期間内に製造された製品を長期間保管したとします。そして、それらを有効期間が切れた時期に譲渡、貸与、設置することは可能です。
※合格証の有効期間に製造されたことは、取り付けられた合格標章、および、製造記録等により証明できるはずです。
【関連法令】
まず、更新検定は、既に型式検定合格証が発行されているものについて、型式検定合格証の有効期間の満了前に有効期間の更新を行う検定です。これに対し、新規型式検定は、新たに防爆電気機器に対して行われる検定です。型式検定合格証の有効期間は型式検定合格証の発行日から3年間です。
更新、記載事項変更、再交付は、その合格証を発行した検定機関にのみ申請可能です。
ATEX、IECEx、北米、その他の地域の防爆認証においては、製造者が認証機関に図面や試験サンプルを提出し、認証機関が設計の適合性確認および必要な試験を実施します。そして、規格に適合することが確認された証(あかし)として、認証機関が認証書を発行する、という仕組みです(←第三者認証)。
一方、日本国内の検定制度においては、検定機関へ申請する前の段階で、製造者が、設計の適合性確認、および、必要な試験を実施することになっています(←第一者認証)。この確認結果の書面を「あらかじめ行った試験の結果」という文書として作成し、検定機関への申請書類として提出することが機械等検定規則 により要求されています。
検定機関による書面審査では、「あらかじめ行われた試験の結果」を確認することも含まれます。これらの書面審査のほかに、検定機関が主体となり試験(検証試験)を実施します。そして、規格に適合することが確認された証として、型式検定合格証を発行します。
「あらかじめ行った試験」が必要であるという点が日本独特の点です。防爆製品の開発過程の一環として試験・評価は行われると思われますが、申請の際にそれらが明示的に要求されているというのは、筆者の知る範囲でですが、他の国・地域の認証を見ても例がありません。
この他、ATEXやIECExの検定(認証)では、防爆機器の製造に関する品質システムの工場監査を受けることが要求されており、認証を維持する為には工場監査を継続的に受ける必要がありますが、一方、日本の法令では、こうした工場監査の要求事項はありません。(工場監査については下の方の記事も参考にして下さい。)
【質問】
日本国内の検定の基準には、大きく分けて「構造規格」と「国際整合技術指針」の2種類あると聞きました。どちらを適用したらよいでしょうか?
【回答】
どちらの基準を適用すればよいかは、製造者の方針、購入者やユーザーの要求など、様々な事情を考慮して選択していただくものです。
両方の基準は、爆発を防ぐという科学に基づいていることから、本質的な内容に大差はありませんが、構造要件、試験条件、判定基準等の詳細は異なります。
以下については言えると思います。
検定では以下の作業が行われます。
※構造検査 = 現品のサンプルと設計図面の整合性の確認作業:寸法測定、外観検査等
検定の方法についてもご覧ください。
【回答】
検定では、検定の方法についてに記載された活動を行います。このうち、検定申請品のサンプルの構造検査および検証試験 の作業を、申請者が指定する場所において申請者自身に行っていただき、NCSの担当者が現地に出張してそのプロセスを確認する方式を「立会方式での検定試験」と呼びます。
大型の製品や特殊な装置を使う場合、あるいは試験対象の操作がNCSの設備では困難な場合などを含め、申請者が希望する場合はこの方式によって実施することができます。
検定申請から合格証取得までの期間は、以下のような要因により大きく変動します:
これらの要因により、一律の回答は困難ですが、初めての方に大まかなイメージをお伝えするならば、通常2〜5ヶ月程度とお考えください。数日で完了するものではありません。
早期完了のためのポイント
これらのポイントを押さえ、効果的な共同作業を行うことで、早期完了の実現が可能となります。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
現状の日本の防爆検定制度では工場監査は要求されていません。
現在の日本国内法令としては工場監査は要求されていませんが、型式検定合格証と整合する製品が製造されることが重要です。そのためには、適切な品質マネジメントシステムの構築、運用、維持が必要でしょう。
これをチェックする手段として工場監査の利用ができます。EUへの輸出、IECEx認証の取得、等においては、工場監査は必須事項となっています。エヌ・シー・エス株式会社でも、ISO/IEC 80079-34に基づいた防爆関連の工場監査(任意)を実施しておりますので、ご活用ください。support@ncs-ex.comへお問合せください。
日本の防爆検定制度では、工場監査に相当することとして、製造検査設備等についての概要書を日本の防爆検定申請時の提出文書として提出していただき、通常は書類により審査致しております。
製造検査設備等の概要書についての部分をご参照ください。
必要です。
IEC 60079seriesの規格をご存じの方はよく知っていることだと思いますが、「単純機器」(IEC 60079-11:2011のClause 5.7にて定義)については、第三者認証は要求されないとされています。
しかしながら、日本では単純機器についても防爆検定が要求されているので、気を付けてください。
基発0812(令和3年8月12日) には以下が記載されています。
3 型式検定を行うに際しての留意事項
(5) 単純機器の取扱いについて
国際整合防爆指針 2015 の第6編に規定される単純機器は、IEC 規格で第三者認証が要求されないものも含め、型式検定の対象となること