防爆 検定 NCS エヌ・シー・エス
IECEx等の認証を活用する場合

2024.03.20 エヌ・シー・エス株式会社のホームページへ

※申請時には必ずお読みください。

※このウェブページで提供している様式は変更されることがありますので、申請する際に本ウェブサイトからダウンロードしたものをご使用ください。

目次

まずはじめに

誤解(Misconception):IECEx/ATEX認証証を日本の型式検定合格証に"Convert"できる。

現在日本の法令上、IECEx/ATEX認証品である場合であっても、日本国内で有効な型式検定合格証を取得する必要があり、そのためには厚生労働省で登録された検定機関が適合性判定の審査を行うことが定められています。従いまして、審査を受けるためにご提出頂く資料は、単なる形式的なものではなく、適否の判定ができるのに十分なものである必要がございます。

IECEx認証の試験データを活用する場合

関連通達:基発0812(2021年08月12日)

データを活用できるための条件が定められておりますので、必ず読み、合致することを確認して下さい。

ATEX認証の試験データを活用する場合

2020年年3月5日(2020):基安発0305第1号 ATEXの試験結果報告書も「当該型式の機械等についてあらかじめ行った試験の結果を記載した書面」として活用できることになりました。下記の提出物については、次の読み替えをしたものとご理解ください。

IECEx ATEX対応物
IECEx CoC EU type examination certificate
Schedule drawaings Schedule drawings(stamped drawings, etc)
ExTR package ATEX assessment report
QAR QAN

提出物リスト

注意事項:IECEx認証品の部品等の使用

IECExの機器認証では、本体とは別途IECEx認証された部品等(※1)を使用することを前提にし、それら部品は指定はせずに認証されている場合が多いようです。日本の型式検定では、本体と一体での申請が義務づけられていることから、部品についても指定しなければなりません。

日本の型式検定申請において、IECEx認証品の部品を指定する場合、これらの部品についても、IECEx認証3点セット+現品サンプルが必要となります。また、IECEx認証の適用規格が国内検定基準と同じ、もしくはそれより新しい版の規格であることが必要です。

※1 "separately certified"、"suitably certified", "Ex component"と記述されていたりします。

【別途認証されている部品等の例】

【IECEx認証3点セット】

(1) IECEx CoC

(2) Approved drawings/Stamped drawings/Certification drawings

(3) IECEx ExTR package (+ 詳細試験結果データ)

※ExTR package = ExTR Cover + Ex Test reports + ExTR Addendums+ExTR of National Differences

なお、別途IECEx認証された部品等の製造者が、上記の文書を御社へ公開するのは控えたい等の事情がある場合、御社からは提出できないが、製造者からNCSへ直接渡すことには問題は無い、ということであれば、弊社としても受入可能です。ご相談ください。

【「NCSコンポーネント」として認証された部品等を使用する場合】

注意点

【よくある誤解1】
「IECEx認証証を日本の型式検定合格証にConvertできる。」ということがありますが、これは誤解です。少なくとも現状の日本の法令では認められていません。
現状では、IECEx認証取得品であったとしても、日本の登録型式検定機関(NCSを含む)が独自に審査を行う必要があるのです。単なる事務的手続きのみではありません。
申請品に対して審査を行い、適合、不適合、を判定することが求められているのです。IECEx認証取得に際し作成された各種文書は、日本の型式検定の申請に必要な文書として活用することができます。
以下では、IECEx認証取得品の場合の提出物を説明しています。
【よくある誤解2】
「IECEx認証証を活用する場合は、1つのIECEx認証証でカバーされている型式は全て1つの日本の型式検定合格証に含めることができる」ということがありますが、これも誤解です。現在の日本の法令では、一つの合格証に含めることのできる範囲について制約が定められており、IECExを活用する場合であろうとなかろうと関係なく制約を受けます。つまり、現状の日本のルールでは、IECEx認証ほどの柔軟な対応は認められていません。詳しくは、弊社ウェブサイトの「型式ごと」の申請、を一読ください。
【よくある誤解3】
「ケーブルグランド、閉止栓、fuse, 電池、etcのIECEx Ex component認証品なので本体に要求されるような文書(が防爆構造の一部として含まれる場合であって、別途IECEx認証証を取得しているものを使用できる。」とありますが、これも誤解です。日本の検定上はIECEx認証は効力を持ちません。従って、IECEx認証証に"separately certified itemを使用すること"などの条件が記載されており、適切なIECEx認証品をIECExの認証システムの下では、別途認証されたものを使用してよいことになっていますが、日本の検定では、これはIECEx認証品というだけでは効力を持ちません。IECEx Ex componentについても、「IECEx認証3点セット」が必要です。

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