以下の場所で使用する電気機器は、防爆構造のものでなければならないとされています。
上記の「おそれ」のある場所のことを危険個所と呼び、「おそれ」の程度に応じて特別危険箇所(Zone 0)、第1類危険箇所(Zone 1)、第2類危険箇所(Zone 2)、のように3つに区分されます。それぞれの「おそれ」の程度に応じて、どのような安全レベルを備えた防爆機器を使用するかを決めることになります。
こちらもご参照ください。日本国内の防爆に関係する制度に関して
私たちが日常生活で当たり前に使用している携帯電話やタブレットなどの電子機器。便利なツールとして手放せない存在となっていますが、これらの機器が爆発や火災の原因となる「点火源」になりうるという事実は、普段はあまり意識されていないかもしれません。
しかし、可燃性ガスや粉塵が存在する工場や化学プラントなどの危険場所では、これらの電子機器が予想外の災害を引き起こす可能性があります。携帯電話や電子機器は内部回路の不具合や外部からの衝撃によって火花が発生したり、異常発熱したりする恐れがあるためです。
さらに注意すべき点として、電源をオフにしただけでは必ずしもその危険性が解消されるわけではありません。機器の構造によっては、内部に電荷が残留し、潜在的な点火源となり続けることがあります。
このような危険性を踏まえると、危険場所で使用できるのは適切な防爆構造を持つ認証された電子機器のみとなります。科学的根拠に基づく適切な対策を講じることで、初めて爆発や火災といった災害リスクを最小限に抑えることができるのです。私たちが普段何気なく使っている電子機器も、環境次第では重大な危険をもたらす可能性があることを認識しておくことが重要です。
詳しくは、EUにおいて策定されている規格、EN 1127-1:2019
Explosive atmospheres. Explosion prevention and protection Basic concepts and methodology
において、点火源の一覧、および、対策に関する基本的な対応手段などについて書かれていますので、大変参考になります。
爆発性粉じん雰囲気での使用【日本国内】をご参照ください
「防爆」が出てきます。
ユーザーのための工場防爆設備ガイド:防爆機器を使用、設置する人のバイブル
IEC 60079-14:2007を基に、構造規格の考慮、等、日本での使用に合わせて編集された文書
設置場所の環境と防爆構造の関係:Section 1.3.2 防爆電気機器及び防爆電気配線の選定
※ 随時追加していきます。