防爆検定制度の基本ガイド|エヌ・シー・エス株式会社
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初めての防爆検定の方へ

防爆申請への入門知識


エヌ・シー・エス株式会社

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防爆検定制度の基本ガイド|エヌ・シー・エス株式会社

本資料の目的

防爆機器の開発・輸入を検討されている方へ。
お打ち合わせや申請の前に 「必ず知っておいていただきたいこと」 をまとめました。

  1. 防爆の基礎
    日本独自のルールと海外認証との違い
  2. 申請者の資格
    製造者に求められる「4つの義務」
  3. 仕様チェックリスト
    ご相談前に整理すべき技術要件
  4. 検定プロセス
    申請から合格、その後の維持管理まで
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第1章:防爆検定の基本ルール

~安全を守るための基礎知識~

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1. そもそも「防爆」とは?

爆発性雰囲気の中で、電気機器を 安全に使用する技術 です。

危険な場所の例
  • ガソリンスタンド
  • 化学工場
  • 水素ステーション
  • 塗装工場 等
なぜ防爆が必要?

通常の電気機器は、スイッチ開閉時などに火花(点火源)を出します。

点火源 + 爆発性ガス = 大惨事

このリスクを最小化するのが防爆機器です。

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2. 日本の防爆検定制度

労働者の安全を守るため、労働安全衛生法 で厳格に定められています。

日本国内のルール
  • 危険場所で使用する電気機器は、厚生労働大臣の登録を受けた登録型式検定機関(NCSなど)による 型式検定 に合格しなければなりません。
  • 合格した製品には 「型式検定合格標章」 を表示する義務があります。
ご注意:コンポーネントについての考え方
日本国内では、IECEx等のようなComponent Certificate(部品単体の認証)のみで運用することはできません。
センサーやスイッチ等の部品単体であっても、最終的に設置される筐体等を含めた「電気機器」として検定を取得する必要があります。
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3. よくある誤解(重要)

Q. 海外認証(IECExやATEX)があれば、日本ですぐに使えますか?

A. いいえ、そのままでは使えません。

  • 海外の認証を持っていても、日本国内で使用するには、改めて日本の法律に基づく 型式検定合格証の取得 が必須です。
  • ただし:国際認証等での試験データ(ExTRなど)は、日本の検定申請において、次章で説明する「メーカーによる自己確認の証拠」として活用可能です。
  • これにより、試験の重複を避け、効率的に申請できます。
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第2章:2つの「試験」の違い

~第一者適合と第三者認証~

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4. 検定制度の構造(重要)

日本の検定は、「メーカーが適合確認したもの(第一者)」「検定機関が認証する(第三者)」 という二段構えの構造になっています。

STEP 1:自己適合確認 (第一者:製造者の責任)

「私たちの製品は規格に適合しています」と証明すること。
この証拠として、法令で定める「あらかじめ行った試験の結果(書面)」が必要です。
👉 ここが「自社試験」です
STEP 2:型式検定 (第三者:検定機関の役割)

第三者として認証すること。
提出された書類、試験データによる書面審査とともに、実機試験により適合性を検証します。
👉 この試験が「検定試験」です
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5. つまり、どういうこと?

例えるなら…「論文の査読」と同じ関係です
  • 論文を書く(製造者)
    自分で実験し、データを集め、「この説は正しい」と論証する。
  • 査読する(検定機関)
    その論文を読み、データに嘘や間違いがないかチェックし、承認する。
だから、「白紙の依頼」はできません
「まだ何も実験していないけど、とりあえず見て合否を判定して」という依頼は成立しません。
検定機関はあくまで「製造者の自己確認結果」を参照しながら独立した立場で審査を行うからです。
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第3章:原則としての申請者資格

~申請前に準備すべきこと~

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6. 申請者になれるのは?

通常の型式検定(新規検定)において、申請者になれるのは原則として製造者(外国製造者を含む)または輸入者に限られています。

また、製造者として申請を行うには、法律(機械等検定規則第8条)で定める以下の4つの資格要件を満たす必要があります。

1. 設備
製品の製造に必要な「製造設備」および「検査設備」を有すること
2. 人員
一定の経験年数を持つ「工作責任者」を有すること
3. 組織
製品が規格を具備しているか確認できる「検査組織」を有すること
4. 規程
検査の基準や方法を定めた「検査規程」を有すること
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第4章:仕様チェックリスト

~ご相談前に整理いただきたいこと~

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7. 基本仕様の定義(相談への第一歩)

検定を受けるには、製品の「防爆仕様」が決まっている必要があります。
ご相談の前に、以下の項目について想定仕様を整理してください。

防爆機器の検定取得の経験の有無:初めて / 経験あり
機器の種類:ポンプ、モーター、センサー、制御盤など
使用を想定する危険場所:Zone 0(特別危険)、Zone 1(第一類)、Zone 2(第二類)
防爆構造の種類:耐圧防爆(Ex d)、本質安全防爆(Ex i) など
適用する規格:現時点で有効な検定基準として指定された規格か
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(続き)基本仕様の定義

対象ガスグループ:IIA(プロパン等) / IIB(エチレン等) / IIC(水素等)
周囲温度 (Ta):例 -20℃ ~ +40℃
機器の温度等級:T1 ~ T6
※機器の最高表面温度が、対象ガスの発火温度を超えない等級を選定します。
電源仕様:電圧・電流・周波数・単相/三相
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第5章:検定のプロセスとQ&A

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8. 全体のプロセスフロー

  1. 仕様決定・事前準備
    • 前述のチェックリスト項目の確定
    • 自己適合確認(あらかじめ行った試験の結果を記載した書面作成)
    • 4つの資格要件(設備・人員・組織・規程)の整備
  2. 申請
    • NCSへ申請書と資料一式を提出
  3. 審査
    • 書面審査および検定試験(構造検査・規格試験)
  4. 合格・交付
    • 型式検定合格証の発行(有効期間3年/以降、更新が必要)
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9. 検定の審査内容

検定では、主に以下の内容が審査されます。

  1. 申請者・製造者の要件確認
    設備や能力の有無
  2. 書面審査
    図面、および「あらかじめ行った試験の結果を記載した書面(ExTR等)」の適合性確認
  3. 構造検査(現品審査)
    実機サンプルと図面の整合性、構造要件の確認
  4. 検定試験
    必要に応じて実施する確認試験
  5. 総合判定
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Q&A:試験データの準備について

Q. 新規開発品です。自社で試験ができません。サンプルを送るので、NCSでイチから試験をして、申請用データを作ってもらえますか?
A. 原則できません

検定機関として「開発代行」はできません。試験条件はお客様にて決定し、自社または外部試験所にてデータを準備(あらかじめ行う試験を実施=自己適合確認)していただく必要があります。
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今後の進め方

自分で進められる

規格を読み、仕様を決定し、自己適合確認(自社試験)まで進められる方

準備が整いましたら、検定申請の手続きへとお進みください。

規格の理解に不安がある

規格の内容・解釈についてサポートが必要な方

技術相談、セミナー(有償)をご利用ください。
講習・ディスカッション等を承ります。

ご相談内容に応じお見積り
📩 support@ncs-ex.com
※手続き上の事務的なご質問(申請書の提出先、必要書類の確認など)は、お電話・メールにてご案内いたします。
※規格の内容・解釈に関するご質問は、技術相談(有償)にて承ります。
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